2012年5月10日木曜日

代替医学・代替医療


  Q1:代替医学・代替医療とはどのようなものですか?
  Q2:代替医学・代替医療はいつごろから注目されるようになったのですか?
  Q3:代替医学・代替医療はどのような特徴をもっていますか?
  Q4:代替医学・代替医療の日本の現状はどのようなものですか?
  Q5:代替医学・代替医療はどのくらい利用されておりますか?
  Q6:代替医学・代替医療が正しく使用されないとどのような問題が起りますか?
  Q7:代替医学・代替医療を分類するとどのようなものがありますか?

Q1:代替医学・代替医療とはどのようなものですか?

A1:日本代替医療学会の定義によれば、[現代西洋医学領域において、科学的未検証および臨床未応用の医学・医療体系の総称]としています。アメリカでは、代替医学または代替・補完医学という言葉が使われ、ヨーロッパでは、補完医学という言葉が使われております。
 西洋医学は病気の原因を取り除くための薬剤や手術を中心としたもので、急性の感染症や早期のがんなどの治療に優れています。これに対して、代替医学・代替医療は、健康保持やストレスに対しては、心身医学や中国医学などが優れております。保健・予防を目的として、自然治癒力の向上や人間のライフスタイルの改善を図ったりしております。代替医学・代替医療の中には、がん、エイズ、各種難病に効果があるといわれているものもあります。

Q2:代替医学・代替医療はいつごろから注目されるようになったのですか?


FASTIN減量

A2:近年、新聞、雑誌、テレビ、インターネット等で代替医学・代替医療を求める患者が各国で急増しております。アメリカでは、1992年に米国国立衛生研究所(NIH)という世界的な最先端医学研究施設の中に、代替医療事務局が設立され代替医療を科学的に研究しております。現在アメリカではハーバード大学を始め医学部に「代替医療研究センター」が20校以上にもなり、診療・教育研究が行われています。
 わが国でも厚生労働省の研究班が代替療法について、がん専門病院やホスピスなど全国60以上の施設の患者さん数千人にアンケートをして、その効果や副作用を調査し、2002年秋までにデータをまとめています。

Q3:代替医学・代替医療はどのような特徴をもっていますか?

A3:代替医学・代替医療とは、近代西洋医学以外のものを総称したものです。世界の伝統医学、民間療法などや西洋医学に対抗した新しい治療法も含まれます。中国医学における中薬療法、鍼灸、指圧、マッサージ・カイロプラクティック、気功、インド医学におけるアーユルヴェーダなどの伝統医学や、免疫療法、薬効食品・健康食品、薬草(ハーブ)療法、アロマセラピー、ビタミン療法、食事療法、精神・心理療法、温泉療法など多数あります。これらの中には、非科学的なものから作用機構や有効性が科学的に証明されているものまで多岐にわたります。

Q4:代替医学・代替医療の日本の現状はどのようなものですか?

A4:わが国には代替医学・代替医療に取り組む医科大学はありませんが、古くから「漢方薬」や鍼灸などを使用してきた長い歴史があります。また、多数の漢方薬、鍼灸、柔道整復などが国民健康保険で認められております。

Q5:代替医学・代替医療はどのくらい利用されておりますか?


胸壁の痛み

A5:1990年の調査によれば、米国での代替医療利用者数は国民の約34%であったのが、1997年には42%と増加しております。代替医療については1999年に国立相補・代替医療研究センター(NCCAM)、NIH、その他のセンターで調査を開始し、全米13の医科大学に年間5,000万ドルの研究費が支出されました。その後も研究費は増額されて、2001年には8,600万ドルに達し、3年後には2億ドルとの予測もされています。
 世界的規模でみると、代替医学・代替医療は600億米ドルにもなり毎年増加しています。WHOによる代替医学・代替医療に対する調査によれば、アフリカでは、約80%の人が伝統医学を用いています。裕福な欧米諸国でも多くの患者が予防のために代替医学・代替医療に頼っています。フランスでは人口の75%が少なくとも1回はこの代替医学・代替医療を用い、ドイツではペインクリニックで77%が針治療を受け、イギリスでは年間23億米ドルが代替医学・代替医療に使用されています。

Q6:代替医学・代替医療が正しく使用されないとどのような問題が起りますか?

A6:代替医学・代替医療が正しくに用いられないと、色々な問題が起ります。中国で伝統的に用いられている麻黄という薬草は、肺うっ血の患者に短期間使用されてきました。一方、米国ではこの薬草をダイエットの補助剤として市販されおり、これを長期間使用したために、心臓発作や脳卒中による死亡者を出しております。ベルギーでは、ダイエット補助剤として薬草を摂取したため、約70名の患者が腎臓の間質性線維症にかかり、腎臓の移植や透析を行わざるを得ない状態となっております。

Q7:代替医学・代替医療を分類するとどのようなものがありますか?

A7:代替医学・代替医療を分類すると下記のようになります。


摂食障害の有病率

1)古くからある伝統的療法や民間療法
・中国医学(漢方薬、鍼灸、気功→こちら) ・インド医学(アーユルヴェーダ、ヨーガ→こちら) ・チベット医学 ・ユニナ医学(アラビア医学) ・原住民の療法(アメリカ、ラテンアメリカ)

2)西洋医学に対抗した新しい医療
・カイロプラティック療法 ・オステオパチー療法 ・ホメオパチー

3)心理療法(サイコセラピー)
・精神療法 ・半断食法 ・自然療法 ・手かざし療法 ・自律訓練法 ・催眠療法 ・サイモントン療法 ・バイオフィードバック療法 ・カウンセリング療法 ・リラクセーション療法 ・ヘラーワーク ・アロマテラピー ・スピリチュアル・ヒーリング ・呼吸法 ・瞑想 ・ヨーガ ・祈祷療法 ・芸術療法 ・音楽療法 ・ダンス療法 ・絵画療法 ・笑い療法 ・ユーモア療法 ・イメージ療法 ・温泉療法 ・足浴療法 ・下半身浴療法

4)食事療法
・玄米食療法 ・青汁療法 ・ワカメ・コンブ療法 ・ゲルソン療法 ・自然葉法 ・医聖会栄養療法 ・ニンジンジュース療法 ・マイクロビォティック ・メイ牛山式果物・野菜療法 ・甲田式小食療法 ・体質別健康法 ・森下式自然医学療法 ・パイウォーター ・ビタミン療法 ・ビタミンA ・ビタミンB17 ・ビタミンB15 ・ビタミンC ・ビタミンE

5)健康食品療法
・朝鮮ニンジン ・霊芝 ・プロポリス ・純水米酢 ・SOD強化食品 ・AHCC ・アガリスク ・アラビノキシラン ・メシマコブ ・キチン・キトサン ・乳酸菌生産物質 ・肝臓末 ・サメ軟骨エキス ・GCP(アミノアップ化学) ・姫マツタケ ・ウミヘビエキス ・フコダイン ・タヒボ茶 ・マイタケ ・ウコン ・セレニウム酵母 ・KC-2


6)薬用・香料植物(ハーブ)療法
・アロマセラピー(→こちら) ・アロエベラ ・野菊の花 ・ドクダミ ・オオハンゴウソウ ・ショウガの根 ・イチョウの葉抽出液 ・アメリカマンサク ・黄色ギシギシ

7)用手(手技)療法
・指圧療法 ・マッサージ療法 ・リフレクソロジー ・足もみ ・ビワの葉温圧療法

8)電気療法
・ブルー光治療 ・人工光照射 ・電気ばり ・電磁場治療法 ・遠赤外線療法 ・電気刺激と磁気刺激 ・微細エネルギー ・光線療法 ・波動療法

9)薬理学的療法
・オゾン療法 ・MKKヨード療法 ・細胞療法 ・アミグダリン療法 ・Ge-132療法 ・キレーション療法 ・グルマニウム療法 ・代謝治療法

10)免疫療法
・飲尿療法 ・クレスチン療法 ・ヒシバニール(OK482)療法 ・クレスチン(PSK)療法 ・インターフェロン療法 ・インターロイキン療法 ・ATK(自己腫瘍細胞障害)療法 ・自律神経免疫療法 ・新免疫(AHCC)療法 ・インターロイキン12療法 ・免疫監視療法 ・新リンパ球療法 ・丸山ワクチン療法 ・蓮見ワクチン療法 ・胸腺療法

11)解毒療法
・CDA-II ・膵臓酵素 ・排泄療法 ・コーヒー浣腸 ・活性酸素抑制酵素 ・月見草油 ・亜麻仁油 ・天仙丸 ・天仙液 ・里芋パスタ ・生姜湿布



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